仮説検定とは?サイコロを使ってわかりやすく解説![オリジナルソング付き]

問題
あるサイコロを20回投げたところ、6の目が7回出た。このサイコロは6の目が出やすいと判断してよいか。仮説検定の考え方を用いて、基準となる確率を0.05として考察しなさい。公正なサイコロを20回なげて6の目が出た回数を記録する実験を500セット行ったところ次のようなったとし、この結果を用いなさい。
6の目が出た回数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
度数 | 14 | 44 | 110 | 117 | 95 | 70 | 35 | 10 | 5 |
仮説検定では2つの仮説を考えます。
- 帰無仮説(H₀) → 「このサイコロは公平(1~6が均等に出る)」
- 対立仮説(H₁) → 「このサイコロはイカサマで、6が出やすい!」
つまり、「このサイコロが本当に公平なのか、それとも6が出やすく細工されているのか?」をデータを使って検証します。
仮説検定を行う前に、「どの程度珍しいデータなら、帰無仮説を棄却するか?」 の基準を決める必要があります。これを 「有意水準」 と呼び、通常 5%(0.05) を基準として設定します。
- 有意水準 = 5%(0.05)
→ 「もし帰無仮説が正しい場合、この確率(5%)よりも珍しいデータが出たら、帰無仮説を棄却する」というルールを決める。 - P値との比較
→ 仮説検定では、後ほど計算する P値 と 有意水準 を比べて判断する。
- P値 < 有意水準(0.05) → 「珍しすぎる!」 → 帰無仮説を棄却
- P値 ≥ 有意水準(0.05) → 「まあ、偶然の範囲かな」 → 帰無仮説を維持
この 有意水準を決めることで、「どれくらいの確率で偶然とは言えないか?」の基準を作ることができます。
帰無仮説(H₀)が正しいと仮定した場合、今回のデータがどの程度の確率で起こるのか?
これを P値として計算し、有意水準と比較して判断します。
- 7回6が出る→10回
- 8回6が出る→5回
- 9回以上6が出る→0回
- 合計で15回→15/500→0.03
前のステップで求めた P値 = 0.03(= 3%) を、有意水準 0.05(= 5%) と比較します。
• P値 < 有意水準(0.03 < 0.05)
→ 「珍しすぎる!」 → 帰無仮説を棄却
• P値 ≥ 有意水準(0.05)
→ 「まあ、偶然の範囲かな」 → 帰無仮説を維持
今回のケースでは、P値(0.03)は有意水準(0.05)より小さい ため、「このサイコロは公平である」という帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択する。
つまり、「このサイコロは6の目が出やすい可能性が高い!」と判断できます。
今回の仮説検定の結果を整理すると:
- 帰無仮説(H₀):このサイコロは公平(1〜6が均等に出る)
- 対立仮説(H₁):このサイコロは6の目が出やすい
- 実験結果:20回投げて6が7回出た
- 500回のシミュレーションの結果、P値 = 0.03(= 3%)
- P値 < 有意水準(0.05)なので、帰無仮説を棄却
- 「このサイコロは公平ではない可能性が高い」と判断!
💡 補足
- P値が小さいほど、偶然では起こりにくい ことを意味する。
- P値が0.05を超えていた場合は、「偶然の範囲」として帰無仮説を棄却できない。
- 完全に「イカサマ」と断定するわけではないが、公平ではない可能性が高いと判断できる。
オリジナルソング
📢 仮説検定、なんだか難しい?
数字やP値を聞くと、ちょっと苦手意識が出るかもしれません。
でも、サイコロの実験で考えれば、意外とシンプルなんです!
そして…… もっと楽しく覚えられるように、仮説検定の歌を作りました! 🎶
帰無仮説 vs 対立仮説のバトルを、ノリのいいリズムで再現!
サイコロを振る緊張感、P値で勝負が決まる瞬間を、ぜひ曲で楽しんでください!
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